Space Whoのこと 1

SPACE WHO と Hall EGG FARM 

SPACE WHOは現在のHall EGG FARM から歩いて5分ほどのところにあります。もともとは養蚕用の屋根裏部屋(*)をスタジオに改造し、SPACE WHO が生まれました。1985年のオープニングから1992年までの8年間、通算77回のコンサートがこのSPACE WHOで行われました。真にクリエイティヴな音を求めて全国より聴衆が訪れました(コンサート履歴をご覧ください)。

1993年にHall EGG FARMが完成し、コンサートホール(器)としてのSPACE WHOは活動を休止、新しい器(Hall EGG FARM)を得て、引き続きコンサートの企画をしています。家業が養鶏ということで、海外のミュージシャンの間ではSPACE WHOの名前よりも、『EGG FARM』で通っていました。これが新しいホールの名前の由来です。

*注:戦後の開拓者用の建物で、酪農の飼料小屋として建てられたとわかりました。

Space Whoのこと 2

週刊新潮1987年12月24・31日号から抜粋

二十万羽のニワトリと現代音楽の関係

『スペース・フー』は 高崎線深谷駅からクルマで十五分。まわりはネギ畑。ここに高橋悠治・三宅榛名・山下洋輔・佐藤允彦・小杉武久・富樫雅彦といった演奏家がやって来る。米・英・西独・オランダ・ベルギーなど 欧米各国からも。
「クラシック系の現代音楽パフォーマーとジャズの中でも最先端 ポストモダンといわれるフリージャズのトップクラスばかりです。このへんになるともうクラシック出とかジャズ畑とかの区別はなく 即興で共演もします。こんな音楽を月一度聴ける場所は 東京でもあまりない」と 東京芸大出の前衛打楽器奏者・豊住芳三郎氏。
「ギャラの支払いもキチンとしているし 雰囲気が家庭的で泊り込みの練習もできる。で 外国人勢がみな気に入って “日本では『エッグファーム』へ行け”と口コミで伝わっている。」